ダンボール フルート

ダンボールの強度はフルートで決まる!種類別特徴と選び方

ダンボールの強度はフルートで決まる
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ダンボールを選ぶ際、「どの種類を選べばいいのかわからない」と悩んだことはありませんか? 実は、ダンボールの強度や特性は「フルート」と呼ばれる波形の構造によって大きく左右されるんです。このページでは、ダンボールの種類と選び方について詳しく解説いたします。

フルートとは?ダンボールの心臓部を理解しよう

フルートという言葉を聞いて、楽器を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。実は、ダンボールの「フルート」も、楽器のフルートと同じような波形から名前が付けられているんです。

フルートとは、ダンボールの中芯部分の波型構造のことを指します。 ダンボールを横から見ると、表面はツルツルしていますが、断面を見ると波型の構造がはっきりとわかりますよね。この波型の部分こそがフルートなんです。

フルートがあることの重要性

フルートがあることで、ダンボールは以下のような優れた特性を持つことができます。

  • 空気層による衝撃吸収効果:波形構造により空気の層ができ、外部からの衝撃を効果的に吸収します
  • 軽量性と強度の両立:紙でありながら、構造力学的に優れた強度を発揮します
  • 圧力に対する耐性:波型形状により、上からの圧力に対しても強化されています

いい感じですね♪ この巧妙な構造があるからこそ、ダンボールは梱包材として世界中で愛用されているんです。

ダンボールの基本構造を知ろう

フルートについて詳しく説明する前に、ダンボールの基本構造について理解しておきましょう。

一般的なダンボールは3枚の原紙による三重構造になっています。 具体的には…

  • 中芯:波形に成形されたボール紙(これがフルート部分)
  • 表ライナー:表面の平らな紙
  • 裏ライナー:内側の平らな紙

この中芯を表ライナーと裏ライナーで挟み、糊付けしたものがダンボール板となるわけです。思いませんか?この単純な構造が、驚くべき強度を生み出しているなんて素敵です♪

フルートの種類と特徴を徹底解説

それでは、主要なフルートの種類とそれぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。

Aフルート(厚さ約5mm)

日本で最も一般的なフルートがこのAフルートです。

  • 厚さ:約5mm
  • 段数:30cmあたり34±2個(JIS規格)
  • 特徴:段が高いので緩衝性に優れ、垂直方向への加圧に強い
  • 主な用途:引越し用、青果・野菜の運搬、一般的な外装箱

Aフルートは衝撃吸収性と圧縮強さに優れているため、ダンボールと言えば自然に5mmくらいのイメージを思い浮かべる方が大半ではないでしょうか? まさに、最も多くの用途に使用される万能選手ですね!

Bフルート(厚さ約3mm)

薄型で精密な加工に適したのがBフルートです。

  • 厚さ:約3mm
  • 段数:30cmあたり50±2個(JIS規格)
  • 特徴:薄く潰れにくく、平面的な衝撃に強い
  • 主な用途:軽量物の宅配箱、内装箱、仕切り材、POPなど

Aフルートより薄いため、仕切りや内装箱などによく使われています。また、折り込みやすいという特性を活かし、複雑な組み立ての内装箱などにも使用されることが多いんです。

Cフルート(厚さ約4mm)

世界標準になりつつあるのがCフルートです。

  • 厚さ:約4mm
  • 段数:30cmあたり40±2個(JIS規格)
  • 特徴:Aフルートより薄いが、段が密になっているため同程度の強度
  • 主な用途:省スペース、省資源の観点から採用が増加

欧米を中心に使用され、近年日本でも省スペース、省資源の観点から増えてきています。Aフルートの強度とBフルートの精度の中間の特性を持っているんです。

Eフルート(厚さ約1.5mm)

美しい印刷が可能な薄型フルートです。

  • 厚さ:約1.5mm
  • 段数:30cmあたり93±2個(JIS規格)
  • 特徴:段が細かく目立たない、印刷が美しく仕上がる
  • 主な用途:パッケージ、ギフトBOX、メール便用箱

一見厚紙のようにも見えるほど薄いダンボールですが、段があることで独特の特性を持っています。ただし、強度は低めなので注意が必要ですね。

その他の特殊フルート

Fフルート(厚さ約1.1mm)

段目が細かく、平滑度が高いので精密なフレキソ印刷に向いています。メール便用の箱によく用いられます。

Gフルート(厚さ約0.9mm)

最薄の段ボールで、オフセット印刷機でダイレクト印刷が可能です。合紙という工程を省けるので割安になる場合があります。

Wフルート(厚さ約8mm)

二重構造で最強の強度を誇るのがWフルートです。

  • 厚さ:約8mm
  • 構造:AフルートとBフルートを貼り合わせた5枚構成
  • 強度:Aフルートの約1.5倍の強度
  • 主な用途:重量物、海外発送、緩衝性が必要な製品

いいですね!この強度なら、大切な商品も安心して梱包できますよね。

材質による強度の違い

フルートの種類だけでなく、ライナーの材質も強度に大きく影響します。 ライナーには古紙の含有量や重さによって以下のような種類があります。

強度順(低い順から)

  1. C5:古紙含有率90%、コストは低いが強度も低め
  2. C6:重量があるためC5より強度は高め
  3. K5:バージンパルプ配合率約30%、強度とコストのバランスが良い
  4. K6:強度が高く、重量物や冷凍品の梱包に適している
  5. K7:非常に強度が高く、精密機械や海外輸出時に使用

現在最も一般的な材質はK5で、小さな製品の梱包からパッケージまで、様々な用途で使用されています。

用途別ダンボールの選び方

では、実際にどのような基準でダンボールを選べばよいのでしょうか?荷物のサイズ・重さ・形状の3つの軸を考慮することが大切です。

荷物のサイズで選ぶ

まず、品物の「長さ」「幅」「高さ」を一番寸法が大きな部分で計測します。 梱包に使うダンボールは、その品物の3辺よりも大きなサイズを用意しましょう。

隙間の目安

  • +3~5mm:一般的な強度の品物におすすめ
  • +10mm:出し入れが楽になる
  • +20mm以上:壊れ物の梱包(多くの緩衝材が必要)

荷物の重さで選ぶ

引越し用ダンボールのサイズ使い分け例

  • 100サイズ:雑誌、本、DVD、食器など重い物
  • 120サイズ:小型家電、雑貨や生活用品など
  • 140サイズ:衣類やタオル、バッグなど軽い物

重い物には小さめのダンボール、軽い物には大きめのダンボールを使うのが基本ですね!

荷物の形状で選ぶ

ダンボールには様々な形式があり、梱包する荷物の形状に合わせて選ぶことが重要です。

主な形式

  • A式ダンボール:最も一般的な「みかん箱」タイプ、強度に優れる
  • B式ダンボール:差し込み式、手早く組み立て可能、軽量物向け
  • たとう式ダンボール:薄く平らなもの(CD、本など)の梱包に最適
  • ポスター式ダンボール:ポスターや図面など、折り目をつけたくない物

実践的な選び方のコツ

長年ダンボールを扱ってきた三和商店から、実践的な選び方のコツをお教えしますね。

用途別フルート選択の目安

軽量物・印刷重視

  • Eフルート、Fフルート → ギフトボックス、パッケージに

一般的な梱包

  • Aフルート、Cフルート → 引越し、一般配送に

重量物・強度重視

  • Wフルート → 重い商品、海外発送に

内装・仕切り

  • Bフルート → 箱の中の仕切りや内装箱に

環境条件も考慮しよう

積み上げ数や荷重のかかり方、温度や湿度といった輸送条件によってもダンボールの強度は変わります。 特に:

  • 湿度の高い環境:強度が低下するため、余裕を持った選択を
  • 長期保管:圧縮強度の高いフルートを選択
  • 海外輸送:輸送条件が厳しいため、Wフルートなど強度の高いものを

オーダーメイドという選択肢

標準的なダンボールで対応できない場合は、オーダーメイドという選択肢もあります。 特に:

  • 特殊なサイズの商品
  • ブランドイメージを重視したパッケージ
  • 大量の同一商品の梱包

こうした場合には、オーダーメイドでジャストサイズのダンボールを製作することで、梱包コストの削減や品質向上が期待できます。

三和商店では、お客様のご希望をお伺いし、最適な箱をアドバイスさせていただいております。 お見積りは無料で、小ロットからのご注文も承っておりますので、お気軽にお問い合わせくださいませ。

まとめ

ダンボールの強度は確実にフルートによって決まります。用途に応じて適切なフルートを選ぶことで:

  • コスト削減:過剰な強度を避けることで材料費を抑制
  • 品質向上:適切な保護性能により商品価値を維持
  • 作業効率向上:扱いやすさの向上により梱包作業が効率化
  • 環境配慮:必要最小限の材料使用で環境負荷を軽減

創業昭和23年の三和商店は、真面目で正直をモットーに、お客様に最適なダンボール選びのお手伝いをさせていただいております。 ダンボールの種類選びでお悩みの際は、ぜひお気軽にご相談ください。各種ダンボールをはじめ、梱包資材のご相談から配送まで、お見積りも含めてサポートいたします。

やらずして後悔よりやって後悔の精神で、まずはお気軽にお問い合わせいただければと思います。皆様の梱包ニーズに最適なソリューションをご提案させていただきますよ!

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